有権者と握手をし、支持を訴える候補者=4日午後
「参院選ラストサンデー」の4日、大分、別府両市では断続的に雨が降り、屋外の街頭演説に集まる有権者の“出足”はいまひとつ。だが、大分選挙区の3候補は声の限りに支持を訴え、県都、泉都を駆け回った。昨夏の政権交代後、初となる本格的な国政選挙はいよいよ終盤を迎えた。
「日本、待ったなし。景気回復、待ったなし」と、鉢巻き姿で駆け回った自民党新人の小田原潔候補。別府市を中心に街頭演説し、「“手当”より仕事。景気回復で年金を支える」と力を込めた。陣営は「郡部では徐々に盛り上がっている。都市部ではこれから」と話し、終盤戦に来県する2人の首相経験者の応援に期待する声も聞かれた。
同市内の飲食店経営の男性(66)は「自民党に議席を伸ばしてもらい、国会で大いに議論して生活を豊かにしてほしい」と願った。
大分市内の住宅団地を精力的に回った民主党現職の足立信也候補。大型商業施設の前では、応援のために来県した長妻昭厚労相と一緒に演説した。足立候補は厚労政務官として医療や年金の問題に取り組んだ実績を強調。「政権交代による政治改革を止めてはならない」と、真っ黒に日焼けした姿で声をからした。
雨にもかかわらず、支持者らは訴えに聞き入り、市内の無職女性(70)は「医療費を安くし、医師の数を増やしてほしい」と期待を寄せた。
消費税の増税反対を前面に打ち出す共産党新人の山下魁候補は、大分市内の住宅街で小まめに街頭演説。「税金の無駄遣い、大企業への行き過ぎた減税をただしていけば、消費税を上げる必要はない」。ネクタイ姿で汗まみれになりながら浸透に努めた。
同市内の無職男性(77)「民主、自民とも増税を議論している。これ以上税率を上げられたら、たまったもんじゃない」と話した。
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