2010おおいた参院選

順風・逆風(3) 民主・足立信也候補

[2010年06月28日 09:00]

支持者と話す足立信也候補=27日午後、杵築市

政策、律義にまじめに
 「社会保障は成長戦略の核。安心できる、強い社会保障を私たちが作る」
 25日夜に大分市内で開いた民主党現職、足立信也候補(53)の個人演説会。足立氏は静かな口調ながら、自信に満ちた表情で政策を語った。有権者の情に訴えたり、地域への“利益誘導”の実績を強調する場面はない。5月以降、県内各地で開いてきた数百人規模の集会で貫く論法には、選対幹部も「律義でまじめな彼らしい」と苦笑する。
 初めて与党候補として臨む今回は従来の労働組合に加え、医療や福祉関係など約40団体から推薦を受けるなど、その布陣は厚みを増した。推薦する連合大分に参加する労組は産別ごとに、比例代表候補と一緒に足立氏の選挙運動を進め、相乗効果を出す戦略だ。
 一方、厚労政務官としての公務で国会閉会まで週末しか大分に戻れず、支援者、団体へのあいさつ回りに十分な時間が取れないなど、選挙活動の遅れは気掛かり。連合の地方組織幹部からは「ほとんど顔も見ない」というぼやきも聞かれる。
 陣営が主戦場とみる大分市では、同党県連の吉良州司代表(衆院議員)の後援会などと連携した戦いを進める。ただ、菅内閣への評価が定まらない中、鍵を握る無党派層の動向は読めなくなった。挑んでくる自民党新人に「自民党の底力を考えれば、まったく侮れない」(梶原九州男選対委員長)と陣営は懸念を隠さない。
 安定政権の構築を目指す民主党にとって参院選は「本当の政権交代の選挙」(吉良氏)との位置付け。政権与党としての真価が問われる戦いが続く。

判を受けることになる。

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