パトロールをする別府市西野口町の住民=18日午後8時
相次ぐ火災で非常事態宣言が出された別府市では18日、市消防署と各地の消防団が夜間のパトロールを強化した。団員らが住宅密集地などを巡回、「ストーブの取り扱いに注意を」などと呼び掛けた。
同市内では13日深夜から14日早朝にかけて光町と末広町で27棟を全焼、18日未明には野口中町で4棟を焼く火災が起きた。
この日は市内の13分団の団員約70人がパトロール。光町などを担当する第5分団の3人は午後7時からポンプ車で回った。「二度と火災を出さないようにしたい」と岩尾一裕分団長。西野口町では、自主防災会の8人が拍子木を手に町内を巡回。長野也典(これふみ)会長(73)は「自分たちの地域は自分たちで守らなければならないとの思いが一層強まった。住民に防災意識の徹底を呼び掛けたい」と話した。
同市は19日、火災対応全体会議を市役所で開き、被災者の支援策などを検討する。浜田博市長は「単なる火災ではなく、災害としてしっかり対応していきたい」としている。
光町の実況見分終わる
別府市光町で13日深夜に発生した火災で、別府署と市消防本部は18日、実況見分を終えた。
同署は今後、火元とみられるアパートに住んでいて、JR別府駅構内で17日に見つかったパート従業員工藤勝蔵さん(54)のけがの回復を待って事情を聴く。
焼け跡から見つかった70~80代とみられる女性の遺体が、連絡が取れなくなっている中尾月曜(つきよ)さん(82)ではないかとみて確認を急ぐ。
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