火災で大きな被害を受けた此花温泉=15日、別府市光町
路地裏温泉の代表格として温泉通に知られた別府市光町の「此花(このはな)温泉」が大火で焼損したことをきっかけに、別府八湯温泉道名人会が「光町復興義援金」への協力を全国の温泉ファンに呼び掛けている。名人会は「温泉を中心に暮らす泉都の象徴的存在だった此花温泉を核に、少しでも早く地域を再生してほしい」と話している。
小さな共同温泉が数多く存在する別府。此花温泉もその一つとして、別府ならではの温泉文化を担っていた。「庶民に定着していて泉質も素晴らしい。見つけにくい場所にもかかわらず、県外から訪れるファンも多かった」と土谷雄一代表(43)。
大火で2階の木造集会所が焼失。鉄筋コンクリートの1階の温泉部分は浴槽などが残っている。地元自治会の意向をくみ、市は補修が可能か外壁の強度などを調べている。地元は火災保険や積立金などを活用して復興を考えているが、再建には多額の費用が必要。
「方々から寄付があり、とてもありがたい。楽しいよもやま話ができる温泉を早く再建したい」と光町1区自治会の星野隆昭会長(69)。その日のために、焼け残った看板を住民が大事に保管している。
義援金の振込先は「大分みらい信金本店 普通9397356 別府八湯温泉道名人会(TEL090・1366・0730)」。
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