行方不明者の遺体を発見した捜査員=14日午後4時43分、別府市光町の火災現場
別府市南部地区の住宅密集地で起きた火災で、大分県警は14日午後も市消防本部と合同で実況見分を行い、焼け跡から1人の遺体を見つけた。火元とみられる同市光町の「松岡アパート東棟」に住むパート従業員工藤勝蔵さん(54)と、隣接する「松田アパート」の無職中尾月曜(つきよ)さん(82)と連絡が取れなくなっており、県警は遺体の身元の特定を急いでいる。
県警によると、13日深夜から14日朝にかけて全焼したのは計27棟に上り、被災者は31世帯・57人。
火元とみられる松岡アパート東棟は木造2階建て。捜査関係者によると、火災に気付いて逃げ出した被災者の一人は「(工藤さんの部屋がある)棟の中央部分から最初に火が出ていた」と証言しているという。
実況見分は、行方不明者がいる二つのアパートの焼け跡を中心に行われた。焼け方が激しいため捜索は難航。午後にはショベルカーを投入して、がれきを撤去した。午後4時半すぎ、中尾さんが住んでいた松田アパート跡から遺体を見つけた。別府署によると、損傷が激しく性別の区別がつかない状態で、15日午前に司法解剖する。
この日の見分は午後7時で終了。15日午前10時に再開して行方不明者を捜索し、出火原因を調べる。
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