大分合同新聞創刊4万号

わたしと大分合同新聞③

[2010年07月20日 16:15]

夫婦の記事を張った思い出のアルバムを持つ阿部千代子さん=日出町豊岡

「夫の生きた証し」宝物に…日出町の阿部千代子さん

 日出町豊岡の阿部千代子さん(78)は、ことし5月に亡くなった夫定さん=享年(84)=と一緒に大分合同新聞に掲載された記事を夫婦の思い出として宝物にしている。
 定さんは昨年、体調が思わしくない中「何か人の記憶に残ることをしたい」と、老後の趣味として続けてきた水彩画や木彫りなどの個展を大分市内で開くことを決めた。「夫の生きた証しを、形として残してあげたい」と千代子さんが個展の取材を依頼し、2009年6月14日付朝刊で紹介された。
 個展が成功した後も定さんは入退院を繰り返したが、記事を引き伸ばして持ち歩き、病室の壁にも張り付けていたという。「ささいな催しの紹介だったかもしれないが、夫に十分な元気を与えてくれた」と千代子さん。夫婦の思い出のアルバムに張られた記事は、今では千代子さんを励まし続けている。

過去の特集 - 大分合同新聞創刊4万号

※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
Copyright (c) 2008 OITA GODO SHIMBUNSHA