別府市 大火災

別府光町大火で全焼 此花温泉年内にも復活

[2010年06月16日 09:49]

右側の家と側溝の間が温泉への入り口になる此花温泉の建設予定地=15日、別府市光町

別府市光町の大火で全焼した共同温泉「此花(このはな)温泉」の再建に向けて、温泉を管理・運営していた光町1区自治会は15日、課題となっていた市道と温泉敷地をつなぐ道路用地の売買契約を土地所有者と結んだ。同自治会は「7月末にも設計を終え、8月中にも工事を始めたい」としている。順調に行けば年内にも地区のコミュニティーの中心だった温泉が復活することになる。

 火災は1月13日深夜に発生。光町と隣接する末広町で民家やアパート、温泉など23軒を全焼した。同温泉は、近隣の人が集う憩いの場としてにぎわっていた。狭い路地を入った先に温泉があるたたずまいも魅力で、温泉ファンらには“隠れた名湯”として人気があった。
 しかし、再建には市道から奥まった場所にあったことが問題となった。市道から約15メートルあった温泉までの路地は幅約1・4メートルしかなかったが、建築基準法では敷地が幅2メートル以上の道路と接していないと建築物を建てることができない。同自治会は温泉を再建するため、火災直後から道路の拡幅用地を確保するため、複数の土地所有者と交渉を続けていた。
 星野隆昭自治会長は「やっとここまで来ることができ、ほっとしている。いつも入っていた温泉がなくなったので、被災者だけでなく周辺住民も困っていた。なんとしても年内に完成するようにしたい」と話している。

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